2012年4月6日金曜日

Amazon.co.jp: 明るい病院改革―誰も泣かせない新しい経営: 麻生 泰: 本


23 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

5つ星のうち 4.0 「病院経営」っていうだけなら示唆に富んでるんでしょう, 2007/6/3

レビュー対象商品: 明るい病院改革―誰も泣かせない新しい経営 (単行本)

 事実上の株式会社立病院である麻生飯塚病院の「社長」の著書です。

 最後に載っている「飯塚病院におけるTQM事例の紹介」を見ると、

多少、遅れたところで回収不能になるわけでもない書類を早く出す

にはどうすればいいか、などと、とても公立病院では考えもしないレベル

でのコスト削減に取り組んでいるようで、なるほど、こうやって一つの

病院の経営は改善していくのでしょう。

 しかし、読了して疑問が無いわけではありません。

 著者は、国立療養所を移譲され黒字体質に変えた話を挙げて国民の

負担を減らした、と言います。たしかに、人件費を削減したことは国民

負担の軽減に結びついたのでしょう。しかし、公的保険を使っての診療である

以上、医療機関の売上の� ��加については、

 1 今まで使わなくて済んだお金を使った(結局は国民の負担が増えた)


あなたの声は別の人に聞こえるん

 2 他の病院に行くはずだった患者に来てもらった(他院の売上の減少)

のどちらかでしかないはずです。検証する方法などありませんが、

本当の意味で国民の負担を減らしたかどうかは、実のところ神様しか

分からないでしょう。

 また、「商いは飽きない」なわけで、経営改善には不断の努力が必要

なのですが、そのためには強力なリーダーシップが必要(p.145)で、さらに医師の

意識改革や育成についても優れた指導医や目標となる中堅医師が必要(p.130)、

と言っていることも併せて、病院改革だなんだと言っても結局は人なのね、

と、当たり前なのですが実も蓋も無い結論になってしまっています。

 通して� �て、一つの病院の経営を改善させるためならある程度ヒントになる

ところもあるのでしょうが、飯塚ですらそうなんだ、という見方もできてしまう本です。

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27 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

5つ星のうち 2.0 小手先, 2007/6/10


聖母の平和は悲しい歌詞です。

レビュー対象商品: 明るい病院改革―誰も泣かせない新しい経営 (単行本)

医療以外の業種の人から見ると、医療業というのは何と非効率的で改善の余地の多い業種かと見えるらしい。

だから他の業種で一旗あげると、とたんに医療や介護などの分野に進出してくる。

そこで出てくるのは他の業種では有効だった意識改革であり、数値目標である。

病院勤務者の意識を改革して、最終的に病院の利益を増やすことが本当に良いことなのか。

ましてや数値目標を設定して売り上げを増やす動機付けをする事が本当に良いことなのか。

こうしたことは本当に患者のため、地域のためになっているのか。

本来しなくても良いこと、してはならないことをするようになっただけではないのか。

他業種から参入した業者が医療・介護で行ったことはただ保険医療制度を食い物にしただけではな� ��ったか。

もうひとつ他の業種と医療・介護業種が大きく違うのは、本質的に公的保険制度のなかでしかやっていけないという事である。

つまるところ、民間業者がどんな努力して利益を増やしたとしても、その努力は保険制度(具体的には診療報酬点数の改定)によって水泡に帰す。厚生労働省は儲かりすぎているところを重点的に削減するのである。

所詮は厚生労働省の手のひらで踊らされているに過ぎない。


ピッコロピート爆弾を作る方法

こうしたことはこの本の著者はもちろんわかった上で、民間業者による医療改革に希望を持っている。しかし、それはあたかも自分の病院さえ儲かれば、地方の医療が荒廃しても知ったことではないという財閥お坊ちゃまのママゴトにすぎない。

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5つ星のうち 4.0 病院改革から日本のビジョンへ, 2007/5/4

レビュー対象商品: 明るい病院改革―誰も泣かせない新しい経営 (単行本)


福岡でセメントなどを含む企業の経営にあたる著者が、TQM、ミッション・ビジョンなど、民間企業でよく用いられている手法を、曽祖父の開設した病院の建て直しのために、苦労しながら応用し、黒字化した経緯や、こうして得たコンサルティング手法をほかの病院に活用して事例を示している。企業経営と医療の現場両方を実際に経験したものでなければ、わからない具体的な点に言及している点は、この種の本が少ない中、非常に価値がある。

日本の構造改革の必要性、国際舞台における日本の競争力や存在感の減少、アジアに対する働きかけなど、将来また広い視野からのアイディアが豊富に示されている。幾分盛り沢山という傾向はあるが、これがシリーズの第1作であることを考えると、理解できる。医療に関係する人にはも� ��ろん、年代、性別を限らず、広い範囲の人にお勧めの本である。

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